無落雪住宅の耐積雪量
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- 2022年2月8日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年7月6日
無落雪住宅の積雪荷重を把握(理解)してますか?。
理数系の方なら直感的に理解できるが、チョット苦手な人は意外と見落として、住宅寿命を短くしたり、余計な修繕費が必要となる場合があります。
住宅総合保険に入ってるから大丈夫!。
なんて思ってると、「小さな勘違い、大きな大間違い」になるので注意!。
北海道の建築基準法施行令第86条第3項に基づく道内市町村の垂直積雪量は、以下の
ホームページに定めらている。
大手住宅メーカはこの条件を満足するように設計施工されてるので、施工単価も高く瑕疵担保も手厚くなっている。(余談にはなるが、有名だったのは「木の城大雪」)
石狩振興局管内
千歳市 80cm
恵庭市 90cm
北広島市 140cm
石狩市 140cm下記以外150cm旧浜益村の区域
当別町 140cm
新篠津村 140cm
空知総合振興局管内
夕張市 150cm清水沢地区他170cm上記以外
岩見沢市 130cm旧栗沢町の区域160cm上記以外
芦別市 120cm
深川市 160cm下記以外210cm多度志地区他
美唄市、赤平市、三笠市、滝川市、砂川市、
歌志内市、月形町、浦臼町、新十津川町、
妹背牛町、秩父別町、雨竜町、北竜町、
奈井江町、上砂川町 160cm
由仁町 110cm
南幌町、長沼町 130cm
栗山町 110cm
沼田町210cm
建築基準法第4条第1項及び第2項に基づく特定行政庁
札幌市 140cm下記以外190cm南区の一部
旭川市 130cm下記以外230cm江丹別(春日、嵐山を除く)
函館市 70cm
小樽市 150cm
室蘭市 70cm
釧路市 70cm下記以外90cm旧音別町の区域100cm旧阿寒町の区域
帯広市 130cm
苫小牧市 70cm
北見市 100cm
江別市 140cm
これらは、雪質の平均比重を0.5としてる場合。ちなみに氷の比重は1.0
つまり新雪が堆積した平均値を定めた積雪量(深さ)であり、寒暖を繰り返すとフカフカのサラサラした雪が湿った雪になり、ザラメ状の締まった雪へ変わり重量は変化せずに体積(深さ)減少する。
例えば、屋根面積✖積雪高さ✖密度約0.5=積雪荷重となるので
100m2の屋根面積に1mの雪が積もっていたら、屋根には約50tの荷重が掛かる。
無落雪の屋根に雪が積もり(堆積)し難い理由は、新雪時は風で吹き飛ばされるため。
湿った雪やザラメ状の雪は風で吹き飛ばされないので、屋根に堆積している雪の比重は0.5を超えて、積雪量が1mを超えると耐荷重付近になっています。
実際に雪下ろしを経験した人は解ると思うが、表面は固く締まった雪で底辺付近はザラメ状の雪が50cm以上あり人力では重労働を強いられる。
自分もチビ除雪機を担ぎ上げて除雪を行った。
木造2階建ての無落雪住宅は、およそ1mを超えるとレッドゾーンの危険領域だと思って良い。1.5mを超えるとデスゾーンですぞ。ご注意を。
それと、排水溝や排水口のチェックをお忘れなく!。詰まってると、雪解け時期になると屋根がプールになってしまいます。
今年も残念な事故があり、メディアが報道しています。
「基本的には雪下ろしの必要はない」のですが、実際はどうなんでしょうか?。
某●×▽大学チョメチョメ教授によると。。。
嘘ではないが、現実はどうなのか?。 地盤沈下や東部胆振地震で歪んだ建物の劣化具合など、多角的な検査検証を行わない限り誰にもわかりません。
住人からすると、積雪による倒壊は無いと分かっていても、雪が〇〇cm以上積もると建付けが悪くなりドアや引き戸に不具合が出る事があります。当然、経年劣化や施工不良、手抜き工事も考えられます。玄関、トイレ、風呂などでドアが閉まらないとストレスにも。 雪庇も厄介者。
雪庇の下に、窓や自家用車、電力電話線が有る場合は支障や被害が起きる前に対処する必要があるのです。
雪下ろしを行う際は、安易な行動は禁物です。
事前学習や十分な準備をして行いましょう。根拠の無い自信や、にわか知識は事故の基です。
積雪により道路事情が悪化してるので、救急車も満足に来ない事もあります。